『1300年前の奈良新聞』2
1300年前の今日、太陰暦では養老元年(717)5月17日である。
奈良の都では、正式な手続きをしないで免税されていた人達を取り締まる法令が出されている。それによると、諸国の百姓は税を逃れるため逃亡し、有力者や僧尼の下で働いたり、僧尼になることを望んだりしていた。
これは、有名な話しである。しかし、ここで注目したいのは、当時の史料に「嘱請国郡。遂成其志」と記されていることから、この不正に地方の役所が関わっていたことである。この頃の地方の役人も、都の有力者の意向をくんで違法を見て見ぬふりをしていたのである。
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