『1300年前の奈良新聞』3
1300年前の6月16日、太陰暦では養老元年(717)5月22日である。この日に起きた出来事を紹介してみたい。
「大計帳・四季帳・六年見丁帳・青苗簿・輸租帳」と呼ばれる公文書の書式が、中央政府から全国の役所へ配付された。今までは、諸国で書式が異なっていたが、今後は、統一された書式に基づいて、これらの公文書が作成されることになった。
大計帳・四季帳・六年見丁帳は、税を主に負担する成年男子を把握するための帳簿であり、青苗簿・輸租帳は、耕作されている田地を把握するための帳簿である。書式を統一することで、税を確実に徴収することを目指すと共に、中央政府がこれらの帳簿をチェックする機能を向上させたかったのであろう。
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